コートジボワール

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Revision as of 19:21, 2 January 2011

■現地における「コートジボワール」の手話表現

■イラスト掲載文献

「コートジボワール」(日本手話研究所「手話確定普及研究部」編. ヘドバーグ,トーマス監修. 2002.『国名手話ガイドブック』東京: 財団法人全日本ろうあ連盟出版局. 178.)

"Cote d'Ivoire" (In: Japanese Federation of the Deaf ed. Supervisor: Hedberg, Tomas. 2003. Country name-signs. Helsinki, Finland: World Federation of the Deaf. 98.)

■音声言語

フランス語（French）および民族諸語。公用語はフランス語。

■手話言語

フランス語圏アフリカ手話 (Francophone African Sign Language; Langue des Signes d'Afrique Francophone (LSAF)): アフリカで生まれたアメリカ手話と音声フランス語のピジン。

■ろう者人口

1998年の国勢調査における「ろうあ者」（フランス語で "sourds-muets"）の数：計50,689人（男性26,668人、女性24,021人）

（Ministère de la Famille, de la Femme et des Affaires Sociales, République de Côte d'Ivoire. 2007. Politique Nationale en Faveur des Personnes Handicapées. Abidjan, Côte d'Ivoire より引用）

■手話の法的地位

まだ認知されていない。

■ろう者の組織・団体

政府によって公認されているろう者の協会がふたつある。

(1) コートジボワール全国ろう者協会（Association Nationale des Sourds de Cote d'Ivoire (ANASOCI) :世界ろう連盟加盟団体、世界ろう連盟ウェブサイトより引用）

(2) コートジボワールろう者地位向上擁護協会（Association Ivoirienne des Sourds pour la Promotion et la Défense (AISPD)）

また、NGO "ONG Handicap Alliance Internationale (H.A.I.)" は、手話通訳者の研修事業を行っている。

■手話の研究機関、学会、大学

ココディ大学応用言語学研究所（Institut de Linguistique Appliquée (ILA), Université de Cocody）: 2010年2月25日、同研究所の第5回年次大会で、手話言語研究に関する発表が行われた。

■ろう教育

1974年、アビジャン（Abidjan）に、最初のろう学校であるコートジボワールキリスト教ろう学校（Ecole Chrétienne Ivoirienne pour les Sourds (ECIS)）が、アメリカ人ろう者宣教師アンドリュー・フォスター（Andrew J. Foster）によって設立された。同校はやがて Ecole Ivoirienne pour les Sourds (ECIS) と改称された。2009年に国立ろう学校となったが、同国における唯一のろう学校である。

■ろう者の宗教活動

キリスト教およびイスラム教。アビジャン（Abidjan）では、CMA（Eglise Protestante Evangélique CMA）が最大のろう者教会のネットワークを持っている。わずかに、カトリック教会に通うろう者がいる。

■ろう者コミュニティと文化

コートジボワール最大の都市であるアビジャン（Abidjan）で、ろう者の活動が盛ん。ダナネ（Danane）に、コートジボワール全国ろう者協会（ANASOCI）の支部がある。

■著名なろう者、手話関係者

ママドゥ（Mamadou）（ろう者、男性、コートジボワール人）: ろう学校ECISの最初のろう者教員。故人。

ンゼボ（N'zébo）（1958-2007、ろう者、男性、コートジボワール人）: ろう学校ECISの最初のろう者教員、全国ろう者協会設立者にして会長。故人。

アンドリュー・フォスター（Andrew J. Foster）（1925-1987、ろう者、男性、アメリカ人）: 宣教師、ろう学校ECISの創立者。故人。

■手話辞典

刊行されていない。

■文献

亀井伸孝. 2009. 「公務員無試験採用制度の達成と課題を中心に: コートジボワールの障害者の生計」『アジ研ワールド・トレンド』(日本貿易振興機構アジア経済研究所) 168 (2009.09): 28-31.

■研究者

亀井伸孝（Kamei, Nobutaka）: 2008年より調査

■研究史

2010年2-3月、亀井伸孝（Kamei Nobutaka）がアビジャン（Abidjan）においてろう者コミュニティと手話言語の調査を実施。

2008年10月、亀井伸孝（Kamei Nobutaka）がアビジャン（Abidjan）においてろう者コミュニティと手話言語の予備調査を実施。

■行事

2010年2月25日、ココディ大学応用言語学研究所（Institut de Linguistique Appliquée (ILA), Université de Cocody）の第5回年次大会で、手話言語研究に関する発表が行われた。 [Kamei, Nobutaka, Sanogo Yédê Adama et Tano Angoua Jean-Jacques. 2010. Promotion de la recherche sur la Langue des signes en Côte d'Ivoire (「コートジボワールにおける手話言語研究の振興」). Dans : le 5ème Colloque Annuel de l'Institut de Linguistique Appliquée (ILA), Université de Cocody « Linguistique ivoirienne : théories et pratique » (ココディ大学応用言語学研究所第5回年次大会「コートジボワールの言語学: 理論と実践」) (2010年2月25日, コートジボワール共和国アビジャン市ココディ, ココディ大学応用言語学研究所).]

■外部リンク

Deaf cultures and Sign Languages of the world: Cote d'Ivoire

■備考

2008年、サノゴ・イェデ・アダマ（SANOGO Yédê Adama、ろう者、男性）が、JICA研修のため来日した。2008年8月23日、JICA東京国際センターにて、JICA・DPI主催の公開セミナー「差別と闘うアフリカの障害者」の基調講演を行った。